背景・目的
これまで天然酵母を用いたパンドカンパーニュを何度か作成してきたが、天然酵母の活性は経時的に減少していくため、天然酵母を活性化してから短時間で使いきれなかった酵母種はいわゆる余り種となる。余り種は活性が落ちているとはいえ優れた発酵食品であるため、これを生かした様々な余り種レシピが提案されている。今回は余り種レシピを活用しフードロスを生じない天然酵母活用ルーチンを確立する。
研究アプローチ
私が勝手にパン作りの師と仰ぐ うまいラボ・Umai Lab様の以下の動画を視聴し、余り種レシピの1つを習得する。また、その周辺知識についても学習する。
レシピ研究
[材料]
80g 自家製酵母余り種または冷蔵庫の保存種
200g 豆乳、ナッツミルク、オーツミルク、または牛乳
60g ライトオリーブ油、太白胡麻油、米油、サフラワー油などマイルドな植物油
260g 薄力粉
10g ベーキングパウダー
10g 砂糖
4g 海塩
[工程]
1) オーブンを 210℃ に予熱し始める
2) 材料を全部混ぜてベーキングマットに大さじ山盛り1ずつ落とす。
3) 少し色づきはじめるまで10~12分焼く。
「混ぜて焼く」という非常にシンプルな工程となっている。それぞれの材料の働きは
余り種は、乳酸菌などが生成した有機酸(乳酸や酢酸)が豊富に含有するためそれを活用。
ベーキングパウダーは、活性を失った余り種の膨張を補う役割と理解。
植物油は、動物性のバターなどとは異なり小麦粉の粒をコーティングしてもろい歯触りに貢献。
薄力粉は、たんぱく質が少ないためグルテン形成が抑えられて歯触りに貢献。
砂糖は、適度な甘みと名ラード反応による風味に影響。
ビスケット、クッキー、クラッカー?
今回の余り種ビスケットを検討するにあたり1つの疑問が出てきた。小麦粉を使った焼き菓子であるビスケット、クッキー、クラッカーの違いは何だろうか。結論を言うと、全世界で共通の明確な定義がなく「ふわっと」したものとなっている。ただ、油脂分と糖分の含有割合でおおよそ理解することができる。
[ビスケット (Biscuit)]
語源はラテン語の「ビス・コクトゥス(2回焼いたもの)」。もともとは保存食として水分を徹底的に飛ばしたパンのようなもので、小麦粉、糖類、食用油脂、食塩などを原料とした焼き菓子の総称。
日本においては「全国ビスケット公正取引協議会」の規約により、「小麦粉、糖類、油脂などを混合して焼いたもの」すべてがビスケットに含まれるので、、クッキーもクラッカーも、広義ではビスケットの仲間ということになる。
[クッキー (Cookie)]
語源はオランダ語の「ケーク(小さなケーキ)」。ビスケットの中でも、より「お菓子」としての側面を強めたもの。ビスケットに比べて油脂分と糖分が多く、水分が極めて少ないのが特徴。そのため、口の中でホロリと崩れる食感や、豊かな風味(メイラード反応による香り)が生じる。日本においては糖分と油脂分の合計が重量の40%以上であるとクッキーと呼べるとのこと(これに満たないものはビスケット)。
[クラッカー (Cracker)]
「音」が名前の由来で焼く時に「クラック(パチパチ音)」がすることから命名。ビスケットやクッキーに比べ、油脂分と糖分が圧倒的に少ないのが特徴。生地を非常に薄く伸ばして「ドッカー(針)」で穴を開けて加熱時に内部の蒸気が均一に抜き、大きな膨らみを抑えて「パリッ」とした層状の多孔質構造を形成。多くのクラッカーはイーストなどで発酵させてから焼くため、小麦のデンプンが分解され、独特の軽さと風味(香ばしさ)が強調される。
(参考文献)
うまいラボ・Umai Lab 様 : https://www.youtube.com/watch?v=fb3ybYyzyUg&t=27s

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